ゴルフクラブの悩み Q&A。

2006年になり 引越しも無事乗り越え、通常一日に2件平均のメールでのご相談を頂きます。皆様が弊社のホームページに関心をお持ちになり 真剣に相談して頂くことには本当に感謝しております。 ほぼ全部のメールには多少時間は掛かっても私(野澤)が直接お返事を書きます。表現能力に乏しい上、脱線も多いので非常に読解力を要するとは思いますが 何卒ご了承下さい。

メールを送ろう!何か相談しよう!という方 大歓迎ですが 最近相談の件数が多くなり 回答しても何の反応もない場合だけでなく 逆に理由も分からないのですが怒られてしまう事も少なく有りません。 例えばどこかよそで買ったばかりのクラブが合っているかどうかのような質問には返答が難しい物です。 ゴルフクラブは決して安い物では有りません。 しかも弊社ではなく別のところで買ったクラブ、その人の判断で購入された物で既に事実として「買った」物を その後で完全なる第3者である私がそれは良い・悪いと判断を下すべきではないと思います。 まして「それは間違いです。」と答えて怒られてしまう事も少なく有りません。せめて購入前にご相談頂ければ良いのですが無責任な状態で結果論を私に振るのは許して頂きたいのです。

皆さんがご相談される場合 非常に多いのですが 望まれている回答を私がするとは限りません。もしも臨まれている回答が既に自分の中にあり 納得の上で購入されているのであれば第3者の私に質問をする必要は特にないのではないかと思います。

また私はクラブのセットアッパーです。その人にとって このようなヘッドとこのようなシャフトをこんな状態で組めば 双方の良さが引き出せる。  このようなクラブなら 別なアイアンやドライバーとはこのような状態で使えば相互間の違和感が出ない、 もしくは少ないというセットアップをするのが仕事でデザイナーでも有りませんし チューナーとも少し意味が異なります。

商売上 どうしても買って頂きたいからいっているわけではなく 純粋にそう思うことをお答えします。確かに時間や経済の問題で私の思う事が簡単には実現しないことも理解できます。ただ毎回毎回 メール上ではそれぞれの人の経済状況等に応じるほどたくさんの情報が頂ける訳でもなく まして今使っているクラブが「息子さんからのプレゼントだから変えられない」なんてことも知らないかも知れないのですから 出来るだけ多くの情報を頂きたいのです。クラブ遍歴や現在のクラブのソールの傷跡やフェース面上の打痕など 自分で判断した自分の持ち球では無く 単純に出る弾道や相互のクラブを1球1球打ち比べた時の感想や結果などを知りたいのです。

またメールを送られる方には情報として知っておいて頂きたい事が有るのです。 例えばメーカーのクラブの場合 ウッドを3本 #3・5・7と買ったとします。同じメーカーの同じ機種を買っても 形式上はセットになりますが 実質的にセットになっている物を未だかつて見た事が有りません。一概には指標にはなりませんが 同じシャフト・ヘッドを使っていれば シャフトの振動数位は番手ごと 長さごとに並んでいてもよさそうですよね。 振動数は硬いものほど数値が大きくなり 柔らかい物ほど小さくなります。クラブが短くなれば必然的に数値は大きくなるのが一般です。長さの違う3本のウッドを計測しても 同じピッチ(間隔)になっていないばかりか 同じシャフトの長さ違いが同じ数値なんてことも決して少なく有りません。数値が逆転している物すら多くあります。たった3本しかクラブがないのに です。しかも同じ店で同じ日に購入した同じ機種であっても です。 

アイアンセットは更に悲惨でフェアウェイウッドなら1本1本選ぶチャンスが有りますが アイアンはセットであれば1本ずつ選ぶチャンスがまったく有りません。約10年間の営業で1000セット以上のアイアンを計測しましたが 例えば番手間のシャフトの振動数が逆転のしていないセットは10%にも満たしません。例えば数値を3番アイアンから順に並べると 

300cpm/305/313/315/313/316/320…。 

このような並び方をしている物も決して少なく有りません。殆どの物が振動数の間隔はバラバラ ライ角 ロフト角バラバラ 振動数の番手間逆転がないだけでもまともな方です。

そのアイアンの価格には全く関係がなく 逆に高額な物ほどセットになっていないケースが多くなってしまうほどです。有名メーカーのトップ機種 B社 D社 M社 C社 P社 T社S社 などなどです。これは全くの推測ではっきりは断言できないのですが、10年以上前 まだグラファイトシャフトが高級品だった頃 アイアンは一種類のシャフトから 全部を作っていました。1本のシャフトの先端をカットしたりして3番アイアンから ウエッヂまで作っていました。そうやって作るとどうしてもウエッヂのシャフトが3番のシャフトに比べると軽くなってしまい アイアンの長さのピッチを作る基準のヘッド重量6g〜7gの差がクラブの総重量に反映されず 短い物へ行くほど総重量が軽くなってしまうのです。更にシャフトの硬さを出す為に先端を半インチ 1インチ 1インチ半と切っていくのですが このスチールを作るような単純作業では下の番手のピッチが取りきれず 段々振動数のピッチが詰まってきてしまうのです。 

 但しこの1本を使うやり方には非常に便利なメリットがあり 購入後に折れた・壊れた・無くなったと言った時に1本の在庫を持っていれば全番手対応になりますので 売る側にとっては非常に便利です。昨今の1機種のサイクルが速くなってきている状態では廃盤になってからの対応も比較的簡単に処理できると思います。

 しかし使う側にとっては短くなるほど軽くなり 長くなるほど重くなるクラブは決して使いやすい物ではなく 長いものほど硬いまで付いてくるクラブはアイアンの「セット」としては機能しているとは言えないと思います。また当然ロングアイアンほど重く・硬いセットでは誰もがロングアイアンの苦手な人にしてしまうのでしょう。(下衆の勘ぐりではその方が、フェアウェイウッドが売れる?!)  現在もすべてのメーカーのすべての機種をそうしているとは思えませんが なんとなく臭うのは確かです。

通常正しくグラファイトのアイアンセットを作ると それぞれの番手ごとにほぼ同重量もしくは短い物ほど重くなる番手別設計が使われています。また装着されるヘッドの重量を考慮して 強度・硬さ・キックポイント 性質等が番手間に差が出ないように設計されていますが それですら製品誤差が出てしまいます。それを出来る限り調整し 本来の性能を殺さず シャフトの性能と打ち手の性能を調和させるのがチューナーというかセットアッパーの仕事なのです。 

自社のシャフトがばらついていることを公に出来ず マニュアル通りにセットアップしているクラブメーカーがセッティングという言葉にたどり着けるはずがないのです。 私個人の意見ですが クラブメーカーのクラブは組み立てられているだけです。

質問で よくある例が OO社の**を使っていますが ××社のアイアンと合うでしょうか?という問い合わせなのですが シャフトがどんな状態で どのようなセットアップを どのように使っているか分からない限り 返答のしようがないのです。例えば 重心距離が逆転していても 硬さがあっていなくても 同じメーカーのクラブ もしくは同じシャフトさえ使っていれば それがセッティングだと思っている人には 何も答えられません。 特にメーカー名や機種名 ましてヘッドのみで考えてしまっては先に何も進めないのです。ヘッドは単なるセットアップする時の素材でしかなく 重心距離等の絡みも シャフトがまず大前提にあり 全体が概ね同じタイミングや感覚で振れる事が第一条件になってからの問題になるのです。 

ましてや使う人にとって心地よいタイミングや質感によって繰り返し同じ動作をし易く 比較的安定した確率&同姿勢でヘッドとボールをコンタクトさせられるシャフト及びシャフトの状態がある意味絶対条件になります。ヘッド同士の相性よりもクラブとしての相性を考えてみて下さい。ヘッドは性能も形状も物理的にはボールへの影響を第一としていて 振る人間には視覚的な影響と重量物としての影響しか与えないのです。シャフトにしても 使われているヘッドや その重量 硬さによって 全く別な物になってしまい ウッドが3本有れば それを概ね同じ感じ 同じタイミングにするのには 少なからずの調整が必要です。 何も調整をしないと 1本であればなんてことは有りませんが 3本集まってしまった時に 相互に影響しあい 打ち難い3本のクラブになってしまうか そのうち1本しか使われない(使えない) 高額(3本分)な1本のクラブになってしまうのです。それを同じメーカーだから 同じ機種だからと これがセッティングだと思っていると 一生 偶然以外では自分を活かせる もしくは自分を導いてくれるクラブとは出会わず ただ買い回してしまう事になるでしょう。

 メールはほぼ必ず返事を書きます。 が セッティングと言う本当の意味をつかめず質問をしないで頂きたいのです。迷惑と言う意味ではなく 答えようが無いからです。自分のゴルフを 自分のお金で 自分の好きなクラブを使うことに何の文句もありません。ただそのクラブの持っている影響力や結果 上達の妨げとなると それは個人の好みとは別な問題です。もうメールのやり取りをして7年目に入るのですが どうも殆どの方が自分の望んでいる回答があるようです。 商売上 弊社で購入したクラブ以外をすべて否定し 売りたいが為 これはダメ それもダメ と言っているように思われているようです。 ハミングバードスポーツはもの凄く少人数で営んでいる為 すぐに手一杯になってしまいます。もちろんこれで生計を立てていますが ある意味商売を度外視してしまうことも少なく有りません。 またハミングバードで言うセッティングが理解して頂けない場合お断りするケースも少なく有りません。現にアイアンシャフトのNS950GHで作りたい方 もしくは気に入っている方にはお薦めできるウッドシャフトが存在しない為 あえて苦言を呈し お断り致します。
 後ひとつ使っているクラブを差し置いて 自分をフッカーとかスライサーと呼ばないで下さい。例えばテイラーメイドのXR-03を使っていればスライスが出てヘッド単体の性質上自然ですし、ERC-2を使っていてフックに悩むのには何の不思議も有りません。お互いフックとスライスはその性質上 打つ人や打つ方法とは余り関係が無く そうなってしまう事が自然な性質だからです。それほど性質上 特異なタイプだったりもするのです。長めの重心距離のヘッドを 硬めのシャフトで打っていたり 短めの長さで打っていたりすれば スライスで悩んで当然です。スチールシャフトのSフレックス相当を使っている人が ドライバーにグラファイトのS 特に流行っているからと言ってスピーダーのSを使っていたら 相互関係が非常に悪くなり 特にドライバーで悩んでしまうのも当然の帰結です。良くある組み合わせで キャロウェイでセットを揃えている人が 両方を上手く打てる時が少なく ちぐはぐなゴルフをしてしまうのは非常に自然な結果なのです。小振りなヘッドを好む人は硬いシャフトを好み ウエッヂのバンスも少ない方が良いと考えてしまうのはある意味共通した理由による物です。このタイプの人は基本的にはフェアウェイウッドが余り得意ではなく(練習量によって補えますが) アプローチショットは上げる球が中心になり 少し腕に自信が有ると自分の事をフッカーと呼んだりもします。ドライバーは非常に少ないロフトで シャフトが硬いことを少し誇らしげに思ったりもしています。アイアンには当然スチール 流行っていますからNS950GH、ドライバーにはスピーダーもしくはグラファイトデザインのSフレックス いやXフレックスも少なく有りません。アイアンヘッドはマッスルバックであっても驚きません。 友人のクラブを借りて打って良い結果が出なかったり 持ち主が上手く打てていないのを見ると必ず「シャフトが柔らかい!」と言ったりもします。弾道は非常に高く 気を付けないとすぐに吹け上がってしまう、この手の人には将来非常に深刻な悩みが待っています。 そうでない方はこの手の人の言動に惑わされないように注意しましょう。おっと またもや脱線してしまいましたが どのクラブを どのような状態で打っているかによって 同じ人間でも出る結果や打ち方やタイミングまで別な物になってしまう それほどクラブの持っている影響力や表現力は大きな物なのです。 使っているクラブを抜きに自分の持ち球を限定することなど出来無い物なのです。またフック・スライスとはボールの回転を指しています。その度合いによって実際に曲がりとして現れる物で 決して方向の左・右とは直結してはいません。方向の左・右と回転のフック・スライスこれは別々に存在し 実際には度合いも合わせ 幾重にも複雑に絡み合う物です。左出た物がフックとは決して限りません。左へ出ればフック回転が入っている可能性の方が多いのは確かですが それだからと言って単純に持ち球がフックとは呼べないものです。それは殆どの場合「引っ掛け」で この引っ掛けはタイミングによって発生する物で 実際には「スライス」というカードの裏のケースの方が多いのも事実です。

ではやっと匿名のご相談メールをお見せしましょう。

多分この中と同じ悩みを持っている人は沢山いると思いますよ。掲載しちゃった人ごめんなさい、でもみんなの役に絶対立ちますので許してください。(当然匿名ですが・・・)

最近の流行の悩み アイアンとドライバーの組あわせに付いてが今回のテーマです。

多くの悩みが重心距離から始まることが有ります。皆さんもよく重心距離について考えてみてください。
Q:> アイアンのバランスについて質問があります。今、使っているアイアンはキャロウェイX−14DGS300です。 総重量は430g(#5)くらいだと思いますがすこしバランスを軽くしたほうがいいかなと思っています。総重量を変えずにバランスを変える方法はあるのでしょうか?ちなみにドライバーでのヘッドスピードは48m/sくらいです。以前はテーラーメイドV721 FTG S(#5 390g)でした。スチールシャフトに変えたく、X−14(US)のオリジナルシャフトはSRしかなかったため、DGS300を買ったしだいです。以前のアイアンから40g程度重くなったのでそのせいかなとも思っています。ドライバーは1W BSX−500 で、今年の春くらいから使っています。

A:> 現在のお悩みにお答えします。ヘッドが重く感じるのは 幾つかの要素が考えられます。まず 全体重量が重く 疲労を感じてします場合。次に シャフトが柔らかく ダウンスウイングに重量感を感じてしまう場合。 単純に スウイングウエイト(ヘッドの効き)が重い場合。多分私の推測では以下のデータを比較してもらえばわかりますがドライバー・以前のアイアンとキャロウェイが大きく異なり重く感じる原因は究明できると思います。
重心距離 X500  32.0ミリ
     V721  36.0
   キャロウェイ  44.9
ここまで重心距離がかけ離れているとスウイング中 抵抗感(重さ感が加わります)があり重く開いて入り易くなるためシャフトが柔らかく感じられます。またシャフトのトウダウン量、ヘッドの廻り具合なども大きく異なる為 同じタイミングやリズム感では振り難く、一般的にはアイアンの重心距離より0-3ミリ程度短いドライバーを使うと良いとされています。勿論ご自身の場合、推測でしか有りませんが、多分間違いないでしょう。 他の論点から考えるとスウイングウエイトに関しては全く重量を変えずに スウイングウエイトだけを変化させることは不可能です。スウイングウエイトとは名前の通り 重量配分ですから、重量を変えない限りは 今の値を変化させることは出来ません。ヘッドの重量を落とすか、クラブを短くするか、シャフト等の全体重量を 増やすか 三つの選択しか 有りません。経験的には多分 全体重量が少し重く シャフトが少し柔らかめのためか、 最近 新しいクラブを買い(ドライバー、ウッド等)それを使って以来 相性が悪いため余計にそう感じているかです。シャフトを変えてみるか、セッティング全体の流れを見るか、一度調整に来ることをお薦めします。もしかすると ドライバーのシャフトが硬すぎるため 何てこともありますよ。  シャフトには大きく分けて二つの役割が有ります。第一に 打つ人のスピードに応じてボールの質量に負けないで弾ける事.(押せる事) 第二に 打つ人のスウイングのリズム感を一定にする事です。メーカーの使うシャフトは 誰もシャフトでドライバーを選ぶ人は居ませんから 一番コストを落とせる場所となります。ドライバーシャフトの弾性・引張強度は 1トン−150トン近くまで大きく幅が有ります。一般的にはその複雑な組合せによってシャフトの個性/特徴を作りますが メーカーシャフトの場合折れない最低の弾性でシャフトを作っていきます。例えば フジクラや三菱の通常に使う弾性が50トン前後、メーカーの使うシャフトは7トン位の物です。また シャフトの大きな役割に『しなってしなり戻る』と言うのが有りますがメーカーのシャフトはしなるだけで「戻る」と言う性能が非常に劣っています。(戻らせる性能は しならせるものより強度を必要としますのでコスト的に省いてしますのでしょう)ですからどのメーカーに関らずメーカーシャフトはしなるだけですからフレックス(硬さ)を設定する時 しなる量でのみ選別しますので我々の目から見ると ただの運動しない棒と感じてしまいます。次にリシャフトする為のシャフトは それぞれ個性が有りスウイングする時のリズム感・タイミングが異なります。マシーンに打たせるとシャフトを変えても距離や球筋に大きな変化は出ませんが 人間が打つとなると人間はそのクラブを使って上手に打とうと工夫/アレンジをする特徴がある為シャフトによって微妙にスウイングやタイミングの取り方が変化してしまいます。シャフトの中からそのリズム感やタイミングの波長が自分と合う物を選べれば 人間はより自然に、スムースに、無駄なく動くようになりますから よりヘッドスピードは上がり同じ動きを繰り返し易くなりミスが少なくなります。 また調子の悪い時はシャフトのリズム感に耳を傾けて置けば調子を戻し易くなります。悪い点は色々なシャフトをいっぺんに集めて打たなければ 自分に良い物を見つけるのが厄介な事です。そういった意味で万人に売れるようにする為にメーカーのシャフトはリズム感と言うものが「故意に無い」のです。 ただ硬さなりにしなるだけです。一度リズム感の有る スウイングし易いシャフトを味わってしまうと メーカーのシャフトは ただのしなる棒に感じてしまいます。 冷やかしで構いませんので 一度試打しに来て下さい。


Q:>HSは50くらい。スイングテンポは早いです。キャロウェイERC11度Rシャフト(日本仕様)をいただいたのですが、シャフトが軟らかく、軽すぎて合いません。方向がバラバラです。今、975DのX7.5度を使っていてとても気に入っているのですが、弾道が低いので冬用にして、ERCの11度を夏用に使えるかなとも思ったのです。ERCの11度はロフトの割には球が上がらず、ヘッドは良いと思います。リシャフトで方向性を安定させることができるでしょうか?それともしない方がよいでしょうか?もしリシャフトするとしたらどんなシャフトが合うのでしょうか?ちなみにアイアンはウィルソンファットシャフトツアーのSで、これもとても気に入っています。

A:>まず、お使いになっているクラブのヘッド比較をして見たいと思います。

         重心距離  

ファットシャフト  41.5ミリ
E.R.C.       31.7
タイトリスト975D  37.3        まず、ERCとファットシャフトのヘッド比較をしてみます。重心距離というものをご存知でしょうか?シャフトの中心線からクラブフェイスの重心に垂線を伸ばしたものの距離を重心距離と言います。重心距離が長いものほどクラブヘッドは回り難く、短いものほど回り易いという現象になります。ERCは重心距離31.7mm、ファットシャフトは41.5mmです。ヘッドだけのデータでは、ファットシャフトのヘッドは回り難く、ERCは回り易いということになります。通常アイアンとドライバーのアイアンの重心距離は2mm程度まで抑えたいものですが、ERCとファットシャフトでは約10mmも違っています。ボールの直径は46mmです。ドライバーが重心でとらえられた時は、アイアンはそれを10mmはずれるということです。クラブの重心距離が10mmも違ってしまっていては、ミートするのは至難の業ではないでしょうか?重心距離が違うと、一番の問題は、フェイスのターンのタイミングが異なるということです。どちらかのタイミングに合っているともう片方が合わないということになります。シャフトのシナリ感を同一と想定するとインパクト時のトゥの落ち具合も違って来ますので、インパクト時の両手の所在が違ってきてしまいます。重心距離の長いものでゴルフを覚えるとハンドダウンの癖がつきやすく アドレスも猫背気味になると言われています。重心距離の短いもので覚えるとその逆になり易いと一般的に言われています。 また この二つを組み合わせて使うとそれぞれアドレスやボールの位置を変えて打つことになりますから、ゴルフを複雑にしてしまいます。タイトリストのドライバーはキャロウェイERCとは全く発想の異なる両極端の2本です。ERCは重心を低くして無駄なスピンを排除し、慣性モーメントをあげて飛ばす方向にありますが、タイトリストのドライバーはスピンを掛けて飛距離よりも方向性や安定性を重視するタイプです。重心距離と重心角から見ると ERCは低めのドローボールを打つタイプ・975Dは距離を抑えてもハイフェードを打つタイプです。実体験でも分かると思いますが 7.5度のドライバーの方が11度のドライバーより弾道が高くなるわけですから 構造が極端に異なると言う事です。975Dとは重心距離と言う面ではファットシャフトとは合っていると考えられます。しかしながらシャフトの問題が残ります。ファットシャフトのシャフトはその名前の通り太いシャフトが入っており、しなりが少ないタイプ、全くしならないと言ってもよいほどで、力のあるタイプのゴルファーには結果の出るアイアンであると考えられます。これに対して、タイトリストのドライバーはしなりやすいシャフトが入っており、しなり易いシャフト、ヘッドが利いているタイプのドライバーになっています。感覚的にいうと、タイトリストは動きの鈍いスチールシャフトタイプ、ファットシャフトは強度の高いグラファイトタイプと言った感じです。ファットシャフトのシャフトのタイミングでタイトリストのドライバーを打つと、シャフトがしなりきったまま、かぶったままヘッドが入ってきてしまい、タイトリストはダフり、ウィルソンは引っ掛けトップになってしまうのではないでしょうか?
ウィルソンのファットシャフトとの相性では、ドライバーには重量のあるシャフト、三菱レーヨンのLightening、Bluepowerなどを装着するのがお薦めと考えられますが、タイトリストのドライバーよりは、ロイヤルコレクションのCV−3の9.0度などを使われた方が、全体の流れを重視したクラブセットになると考えられます。ちなみにファットシャフトタイプのクラブは シャフトを変える事が物理的に出来ません。975Dはヘッドの構造上 キックポイントを殺してしまう性格を持っていますから ローキック気味の物との相性は良くありませんし、ヘッド重量が非常に重く 軽いシャフトは受けつけません。  特殊なケースとしては 4.5インチ有るホーゼル部を切断してしまうと言う方法があります。 この際 重心距離は長くなりますがアイアンとの差にはまだ余裕が有りますから一考の価値ありです。ファットシャフトのアイアンを使うと言う前提のもとで考えれば、ファットシャフトのシャフトの性格を追いかけつつ、975D、理想的にはホーゼルカットをミッドキックの60から75gぐらいの弾くタイプの物にするべきだと思います。但し、ご本人の球筋やタイプが最優先ですので、今は卓上、机上の空論ですから、実際には来ていただいて、シャフトの味わい等を体験していただくしか有りません。どのような場合であっても、ERCはファットシャフトを生かせませんので、どちらかを選択するしかないですし、ERCを実際に使うとなるとERCのリシャフトを含め、アイアンも買い換えなければなりません。ERCのついているシャフトは、ヘッドと性格が異なり、非常にしなりの多い、スピードの遅いタイプの物で、たとえXのフレックスであっても純正のシャフトではどうにもなりません。ERCのシャフトを考えるのであれば、叩いても左に行かないスピンの掛かり易いタイプにするべきです。最低限度クラブ(ヘッド)の性格をデータから正しく読み取る努力をされるようお手伝いします。

Q:>シャフトのセレクトをしていただければと幸いと思います。アイアン ブリジストンツアステージV3000 Rドライバー ミズノ300Eチタン 11度R以上です。よろしくお願いいたします

A>まず現状のヘッド同士の比較 またそれぞれのヘッドの個性を考えて見ましょう。以下のデータを比較してみてください。
      300E    /  V3000
距離    36.0mm    35.9
重心高  30.0mm    20.3
重心深度  33.9mm    2.8
重心角   21.4mm   12.3
FP    17.7mm    2.2
モーメント  3160    2590
二つのヘッドは総じて オーソドックスな性格で はっきりとした個性の無いタイプ.万人向けと言ったところです。ではその二つを基盤にどんなセットアップしたら良いのでしょう。よくドライバーはドライバー アイアンはアイアンそれぞれには打ち方が有るといわれますが  それではゴルフクラブが13-14本と言う意味が
無くなってしまいます。同じ人が同じ力加減/フィーリングで距離が選別できることがクラブの本数が有る意味を成す訳です。当然コースへ行けばドライバー/アイアン/アプローチ/パターとランダムに打ち進み 同じクラブを連続して使う可能性は極めて低くなります。 よってこれから打つクラブと今打ったクラブのフィーリングがかけ離れていると ミスの出る確率は高くなります。やはり理想としては全部のクラブが 同じフィ−リング・重さ感・長さ感・硬さ感で振れる事です。ではどういった形で そのセットアップを作っていくかと言うと まず今回はヘッドの題材は決まっています。 まあ 少しアイアンの重心距離がドライバーに近すぎる部分は少し気になりますが そんなに大きな問題では有りません。 まずは体力に応じて重量を設定していきましょう。クラブの重量はシャフト重量によって決定します。 軽ければ体への負担は減りますが 長いゴルフ人生を考え
軽すぎれば良いと言うわけでは有りません。年齢的には35歳-40歳であればアイアンのシャフトは70−85g位が良いでしょう。となると自動的にドライバーのシャフトはヘッドの性格と重量から 長さは45−45.5インチになりますので50−60gと言うことになりそうです。 正しヘッドスピードを考えればその中でも軽めのものを選ぶになると良いと思います。ここから先はかなり専門的になりますが ご自身のスウイングと一番波長の合うシャフトを探していく事になります。前述しましたがクラブメーカーの場合、シャフトフレックスは単なるヘッドスピードに対する強度・性格は万人向けにする為無個性になっていますし、コストダウンの中心の為 非常に弾性の低いカーボン繊維(我々の使う約1/7程度)ですから ちゃんと打てた時にボールの質量に勝てません(現在のヘッドスピードでのインパクト時のヘッドを介して掛かる過重は約900kgになります)。と言うことで メーカーのシャフトは論外と言うことになります。ここからはご本人も交えて 色々な波長のシャフトを打ちながら進めていかないと
はっきりした答えは出し切れません。また もう一つ シャフトにはその人の弾道を変える機能があります。つかまるシャフト/上がり易いシャフト/スピンを抑えるシャフトといった具合にそっちの方面からも選んでいけると思います。

Q>自分が日頃感じていた、情報誌やメーカーの”受け売り”に対する疑問がここでしっかりとした反論によって解消されました。
自分は純粋にゴルフが好きで、その道具に関してもできるだけ純粋に理解したいし、
高いお金をかける以上しっかりしたものを提供して欲しいと思っているだけなのです。
自分がどんなリズムでどんなスイングをするのかはやはり自分だけが知っている部分です。
飛ぶだとか、コントロールが効くだとか、スピンがどうのこうのって言うのは千差万別の話しですよね。
本当にいいもの、もしくは自分にあっているものが知りたくてこのメールを送りました。
以下に自分のギアと質問を書きます、できればお答え願えますでしょうか、よろしくお願いいたします。

1W・・・ロイコレ、スーパーCVチタン10.5度、シャフト純正S(グラファイトデザインの赤いシャフト)
3W・・・ロイコレ、スーパーCVSST 14度、シャフト純正S(   〃    )
3I〜PW・・・ミズノMP-33、シャフトDG,S200
PS,SW・・・クリーブランドTA900、52度、56度、シャフトDG、S200

この中で絶対に外せないのが、3WとPS,SWです。これを基準に1Wと3I〜PWをセッティングしたいのです。
今の状態はアイアンが引っ掛かり気味で弾道が高すぎる、1Wはシャフトが遅れ気味で、パワーが伝わっていない感じがします。
自分のHSは1Wで通常スイングだと47、満ぶりで50ぐらいです。年齢31、177センチ65キロ、JGAハンデはないですが、パブリックでのハンデは10です。

手本は桑原克典、伊沢利光、今野康晴プロを参考にしています。
アイアンとドライバーの選択としてお勧めしていただければありがたいと思っています。
私のギアで改善するならば何かアドバイスを下さい。お願いします。
伺えるものなら、お店まで行きたいのですが・・・・遠いもので・・・。


A>現在のセッティングではウッドとアイアンの重心距離の違いが大きすぎて 非常に難しいセッティングになってしまいます。しかも 逆転現象が起きている為 両方が程よく合うというゴルフ(ラウンド)は大変しにくくなっています。
スーパーCV  重心距離 38.5ミリ
MP-33        33.4
シャフトによるタイミングは除いてヘッドだけの特性は
*ドライバーは どちらかと右にプッシュアウトし易くスライスの出易い性格で ややダフリ気味やテンプラが出易くなってしまいます。 また慣れてくると上記の弾道や症状を防ぐため まったく反対の球筋も出る可能性があります。ゴルファーの相性の良いタイプとしては ヘッドを緩めに入れてくる入射角度の鈍角な人に適しています。 また ヘッドの回転・ローテーションも少なめで 体が回転することにローテーションもゆだねている人に良いでしょう。 ただしあまり上がり易い(打ち出し角は取れても スピンの多く掛かるヘッドでは有りません。)ので 上がるタイプ もしくは ヘッドスピードのある人に良いでしょう。
*アイアンはほぼ反対の性格で重心距離の回転半径が小さいため左に行きやすく 重心距離が短いため トゥダウンも少なめでインパクトライ角も残りやすく 非常につかまりやすく出来ています。その影響で ダフリよりもトップ気味の球が出やすいのも特徴です。 相性の良いタイプとしては ヘッドをキツ目に入れてくる入射角度の鋭角な人に適しています。 また ヘッドの回転・ローテーションも多めで 自分の腕・手使いによってローテーションも操作する人に適しています。 ヘッドの性格も反対で打ち出し角は低く スピンの多く掛かるヘッドです。
この二つの組み合わせをシャフトのタイミングやシャフトの性格によって補正することは可能です…ですが シャフトは打つ人にとっての物でヘッド同士の性格の補正のための物では本来有りませんからそのような用途にシャフトの性格を使ってしまうのは賛成し難いです。シャフトだけで考えて 同じタイミングにすることは可能ですがヘッドの性格による トラブルが後々控えています。
私の意見では自分にとって良い物(将来も考え)良いヘッドをチョイスし それに合わせたヘッドで統一したほうが良いと思います。アイアンもしくはドライバー どちらかをあきらめて頂き それに合わせたもう片一方にして それからシャフトを連携させて考えていったほうが良いと思うのです。

(Q) ドライバーが「D−2」なのですが、「D−1」にするためには、下記の簡易な方法で可能ですか?
*グリップを軽いものに変更する。
*ヘッドに鉛をはる。
どちらの方法が有効なのでしょうか?
基本的にはシャフトを変えるべきでしょうが、あくまでも簡易なケースとして、教えてください。 よろしくお願いします。


A>*グリップを軽いものに変更する。 *ヘッドに鉛をはる。
以上はまったく反対になってしまいます。
また そのようなトライでは感覚的には変化が起きますが 機能的にはあまり変わりません。
本当の方法を説明します。
スウィングウエイトを減らしたいというので有れば ヘッドの重量を1ポイント分 約1.8グラム程度減らすことです。
もしくはクラブの長さを約3ミリ短くすることです。この場合 必ず シャフトの性能に影響が出ます。これは 私の推測なのですが 通常 ヘッドが重く感じられるという場合 ほのかにシャフトが柔らかいのではないのでしょうか?
:自分での診断方法としては フェース面の打痕がトゥ側もしくは上側にある ソール面のこすり傷がトウ側に多い もしくは 大きく斜めに付いているのであれば 若干 2〜3ミリ程度 グリップ側を切る事をお勧めします。
 まずは グリップを今装着されているものより 4〜5グラム重いものに換え効果があるかどうかテストしてみてください。
多分 効果はあると思うのですが 距離が出なくなったり 重く感じたりするかも知れません。 そうしたら 2〜3ミリ程度 グリップ側を切る事をお勧めします。
やってみてください

Q>ご質問があります。シャフト交換かもしくは買い替えを考えています。(ドライバー)
現在使用中のクラブ
ドライバー   GMA S−45TI-PRO   シャフトGMA・TMN−80 44.75インチ
アイアン    ミズノ T−ZOIDE PRO? DGS-200
上記を使用しています。アイアンの調子はすごくいいのですが、まったくドライバーが駄目です。
以前持ち玉はあおり打ちのフック系でしたので左にOBが多かったのですが少しスイングを変えストレートから少しフェードになりました。(フック系のころは、ドライバーは、TM V921です).友人のX500で打つとドローが出ます。シャフト交換かもしくは買い替えを考えています。シャフト交換ならどのようなシャフトいいのでしょうか? 買い替えの場合は何がいいでしょうか? 出来れば長さは、44から44.5までにしたいと思っております。 アドバイスよろしくお願いいたします。


A>  お手紙ありがとうございます。
まずはヘッドのスペックから考えて見ましょう。
     TMN S-45i   t-zoid
表示ロフト角   9    #5
実質ロフト角  8.7 27
容積      307    −
ヘッド重量   200g  262g
ライ角      57   59
フェース角  −0.6    −
重心距離   34mm 34
重心高‐1    27mm 19.2
重心高‐2    19mm  −
重心率     58.7%  −
重心深度  32.5mm 2.4
重心角     19.5  10.5
FP      18.7mm 3.3
慣性モーメント  3270g・cm2  2380

以上の項目から 少し辛口に分析すると多分 フックが多くて悩んでいた頃の状態で
このドライバーを探されたのではないでしょうか?アイアンとの絡みは別にして 弾道の高さにそこそこ自信が有れば 叩いてもフックしにくいスペックのドライバーだと思います。 決してつかまりにくいクラブでは有りませんが フック防止対策の施されたスペックだと思います。ですから 多分 買う時の目標は達成されたのでは無いでしょうか?
また ツアーステージのX500は誰が打ってもスライスしないクラブです。あまり このヘッドでドローが出るというのは参考になりませんので あしからず。
推測ですが テイラーメイドの時はシャフトのタイミングが合わなくてあおり打っていた可能性もあると思うのです。
ま ともかくこの状態から脱出するにはいくつかの選択肢があると思うのです。
特にダイナミックゴールドのS-200は運動の少ないシャフトですが硬いシャフトではありません。 このシャフトのタイミングが良いということはかなり鋭角にヘッドを入射させている可能性があります。これをそのまま ドライバーに適用させると かなり重心距離の短い非常につかまりの良いタイプにするべきです。しかも シャフトは粘りのあるタイプでないと駄目でしょう。 上記 アイアンシャフトは走るタイプのシャフトとは相性が合いません。  ただしこれには必ずフックという症状が付いてきます。これを防ぐには シャフトは少し運動の少ない物でヘッドにはスピンの掛りやすい(ロフト・重心深度 等)条件が必要ですがそうすると ヘッドの入射角から考えると 吹き上がりの可能性が出てきます。
フックを取るか 吹き上がりを取るか ということになりそうです。
今のドライバーヘッドも少しシャフトのしなりを増やすともしかしたら ややスライスは止まるかもしれません。ヘッドに荷重をかけて テストしてみてください。
ボールの打痕がどこに付くかによって 対処方法が変わってきます。
個人的には もう少しヘッドの入射角度をゆるくする努力をしてもいいかな?! とも思います。

スウィングは専門ではありませんが クラブ側の観点からスウィングについても質問が来ます。参考になるかもしれません?

Q>「クラブヘッドの重心位置がシャフトの軸線上にあると言うのが基本です。動かしている方向に対し重心位置がシャフトの軸線上にある姿勢がクラブを必要以上に重く感じさせない最大公約数になります。」この動きは、クラブのシャフトが描く面(おそらく楕円状の平面)と同一平面上を、クラブヘッドの重心が動くと解釈しましたが、それで正しいでしょうか?

>>>>多分ヘッド・グリップ(こぶし)・シャフトが同一のプレーン上にあると言う意味だと思う と。
A::間違っています。まずその動きでは確かにシャフト軸線と重心位置は同じ平面状にいますが 重心の位置そのものは平面状でずれたところに存在してしまいます。右側の動きでは重心距離分だけ重心位置は平面状で右に 左側の動きでは左にと。  ある支点を中心に グリップエンド ヘッド部分が 同一線上に動くにはゴルフクラブの場合 ヘッドに重心距離というのが存在しますので物理的には可能ですが 的確なショットをするのには有効な方法ではありません。テニスのラケットや野球のバットのように重心距離が存在せず単一な遠心力の掛かる道具であれば有効な方法なのですがゴルフのクラブのように 重心が遠心力のかかる軸線上に存在せず2種類の慣性が発生する物に対しては 物体(ゴルフクラブ)を動かすエネルギーに対し 作り出せるエネルギー(ボールを打つ/飛ばす)の効率が悪すぎるのです。ゴルフクラブは その全重量の約60〜70%の重量が長い棒の先に集中しています。重量には等しく 重力が掛かり それが持つ人間よりかなり離れた場所にあります。根本的にはゴルフクラブは人間にとって「振り難い物」であると理解して下さい。その上で 重心距離というものが存在します。通常 道具を使いボールをさばくスポーツでは重心距離は殆ど存在しません。ただそのスポーツと比較すると静止しているボールをここまで遠くに飛ばせるスポーツはゴルフだけではないか と言う観点より重心距離が存在しないと 人間にとって打面(フェース部)がどの方向を向いているか どの姿勢になっているのか 人間には感覚的に自覚することが出来ません。視覚的には確認は出来るかもしれませんが 人によっては時速180キロを超えるスピードで動くコブシ程度のヘッドの向きを視覚で矯正するのは殆ど不可能に等しく しかも飛び出るボールの初速は時速240キロを超える場合も少なくありません。時速180キロの物体は一秒間に30メートル程度移動します。0.1秒で3メートルも移動してしまうのですから 視覚的にミスと判断できても 修正するのには当然間に合いません。と言う意味で事前に体や腕に伝わる重量感によって判断が出来るように 方向を決めるフェースの姿勢を安定させ人間の感覚によって 習得できるように 重心距離を存在させていると 考えられます。  話は少し遠回りになりましたが その上で ヘッドやグリップを同一プレーン上で動かしてしまうと 棒の先についているヘッドの重量に掛かる重力に逆らいつつ 当然ヘッドスピードを上げると言う非常に効率の悪い方法を取ることになります。しかもその方法をとるにはそのプレーン(平面状に)重心位置を乗せるローテーションを使ったスウィングにしなければならなくなりますので均一なインパクトは非常に作り難くなってしまいます。棒の先にある振り難い原因たる重量は 振り易いための物でなく 打ち易い いうなれば 遠くへ物を飛ばすためのエネルギーの源の筈なのですから それをいかに人間の作るエネルギーでなく 重力によって動かすか つまり下に向かって動かすかがスウィングの決め手になるのではないでしょうか?体を使ってクラブヘッドを上下させることは スウィングの形式上不可能に等しく重力を有効に使えるほどの上下運動は体では出来ません。となれば 腕を使って
1、 クラブを持っている腕自体の高さを挙げる(>>>バンザイの動き?)
2、 腕に対し右ひじを曲げ 手首を曲げる動きによってシャフトを立てる(レバー操作の動き?)
この大別して二つの動きによって位置エネルギー(高さ)が生まれるのではないでしょうか? 体は地面もしくはアドレスの前傾の姿勢に対しては横の動きもしくは回転の動きのみを行う つまりゴルフスウィングは二種類の直線運動によって形成される「結果的」な円運動であって はじめから円運動を作る物では無いと考えられるのでス。
繰り返しますが 同一プレーン上にヘッドとシャフトを持っていくにはテークバックのはじめの段階でかなり腕をロールさせ 腕によって横運動をさせないと その軌道上には載せられません。それによって唯一腕にしか出来ない縦運動が出来なくなってしまいますので 容認できる方法ではないと思います。どう考えても ヘッドの作る軌道の方が グリップで作る軌道より 立ったプレーンになり ヘッドの作るプレーン上にはシャフトはインパクト前後を除けば乗ってこないはずなのですが…


Q::ヘッドを下に向けた方が結果としてクラブの機能を使い易いため、ヘッドを回し過ぎてダウンスイングでヘッドが上を向けるよりは良いので、そうすべきと読み取れます。これは、バックスイング、ダウンスイングでヘッドローテーションを極力抑えていくべきと解釈しましたが、それで正しいでしょうか?これって、言わば「シャットに上げる」ということなのでしょう
か?私はこの感覚でスイングすると、どうしても左に引っかけてしまう傾向があります。ヘッドローテーションを抑えて打つ際気を付けること、ボールの位置はこうすべき等、何か助言は無いでしょうか?


A::二つ目の回答は フェースのローテーションは本来のゴルフクラブの機能より抑えろ と言うよりは 必要ない と言ったほうが有っているでしょう。遠心力や慣性が掛かって生じるローテーションは仕方無いにしても人間の意志や動きによって起こすローテーションは クラブの本来の機能を殺し シャフトを殺してしまいます。またこの動きは よく雑誌等では「シャット」にと言う表現が使われますが アドレスの傾き通りにクラブを動かしただけで「シャット」にしたわけではありません。それがスタンダードなのです。また クラブヘッドには ロフト・ライ・フェース面と三つの物が存在し それぞれ絡み合いますが 基本的にはそれぞれが単独で存在し ロフトを増やす・減らす と ライを増やす・減らす とフェース面を右に向ける・左に向ける はそれぞれ別なものです。

ボールの位置・場所と言うよりは まずはテークバック時にと言うか スウィングを通して体の幅の中からグリップ&ヘッドを外さないようしなければなりません。テークバッグで腕や手首を捻り 結果シャフトをひねってしまうと降りて来るときは たっぷりと利息が付いてきます。テークバック時に腕を捻らず 体の傾きにあった両肘の高さを保ちシャフトを立てることが重要だと思います。

「最近のメーカーの流行」として まあスチールシャフトメーカーの技術発展の巻き返しも有るのですが スチールシャフトアイアンの流行が有ります。別に否定もしませんし スチールも何もシャフトの一つの種類に過ぎませんから体力・タイプが合えばどんどん取り入れるべきです。が しかし スチールシャフトはトルクが非常に少なくなっています。トルクとはシャフトのネジレ/横-斜め方向に掛かりますから クラブヘッドの重心距離とは密接な関係になります。またシャフト単体の動きも グラファイトシャフトに比べると 少なく/遅いものが多いのです。ですからキャロウエイ等重心距離の長いタイプと組み合わせると シャフト本来の性質を生かした動かし方ではボールはプッシュアウトになり易く、ヘッドを生かそうとすると急激に左へ巻き易くなります。例外的にパワー/体力/腕力を持て余している人が使うのに良いのですが 日本のアマチュアにそんな人が多くないと思うのですが…それとメーカーは大きなヘッドのドライバー販売競争の中でヘッドが大きくなるとヘッドを回しきれずにスライスの悩みから抜けきれない人に注目し重心距離の短いシャープなドライバーヘッドに主流を移行させています。アイアンにも若干その傾向はあるのですが この二つの間には未だ大きな溝があるのです。私個人の雑感になりますが 本格的に今までの発想ではクラブを開発/発見/発明するのには生き詰まり感があるのは否めないので 大手メーカーは流行を入ったり来たり販売の為 意図的にさせている傾向にあります。
また 最近ではキャロウェイのドライバー以降反発系フェースの話題が高まっていますがドライバーは「ボールの初速」「ボールの打出し角度」「ボールのスピン量」の相関関係によって飛ぶのです。エネルギーが一定ならロスのないようにする発想は間違ってはいませんが、一つの項目が変わったら 全てアレンジしないといけないのではと思うのです。まあ正直 最近の飛ぶドライバーはイコール「ただの上がらないドライバー(つかまりは良いのですが…)といっても過言ではないような気がするのですが。はたしてヘッドスピードに自信の無い人やレディ-スには有効なのかどうか ちょっと眉唾です。

例えば番手別のシャフトを使い シャフトの誤差を調整してしまうと シャフトのロゴ印刷の位置が少しずれてしまい アイアンをセットとしたときに横一列にロゴが並びません。またシャフト誤差を利用してクラブを作ると通常とは反対の位置にロゴがずれてしまったりもします。そんなクラブがお店に並んでいたら誰も買わないでしょう。また公に「うちのシャフトは精度が低いですよ!」と言っているようなものです。スチールシャフトですら ただスウィングウェイトをあわせただけではダメなのですよ。何故ならば研究された最近のアイアンヘッドはホーゼルの長さが番手ごとに微妙に違ってきます。変化の仕方は各機種によってさまざまですが 当然ロングアイアンは低重心にする為 ホーゼル長は出来るだけ短く取り ウエッヂに行くに従って距離コントロール即ちスピンコントロールをし易くする為に出来るだけ高重心にしようとしますからホーゼル長は長くなっていきます。番手ごとに2ミリずつ長くなる物も有れば 2本ごとに1/8インチずつ長くなるものもありますし すべて同じ長さの物もあります。ご存知かもしれませんが スチールシャフトはステップ 特にヘッドに一番近い通称ファーストステップの位置によって硬さが決まる物です。(違う種類のシャフトとの比較ではなく 同機種での比較ですが) ですから 半インチずつ変わっていく全体の長さは 当然ステップの位置にも比例して影響するのです。ステップの位置も概ね半インチずつずれてくれないと全体が同じ硬さでは無くなってしまいます。ホーゼル長に合わせ ステップの位置を調整するのはスチールシャフトを使う場合でも基本中の基本で プレシジョンのFCMの振動数管理をしない場合 このステップの位置で調整するのが当たり前の工程です。よくオーダーメイドショップで最近流行っているスチールシャフトを装着しても最低限そのくらいのセットアップをしていないと ただの素人のチューニングになってしまいます。お客様からの要望やセットアッパーが意図的に短くなる毎に柔らかくしていく場合でない限り 組付けやセットアップの簡単なスチールシャフトであってもこの位のチューニング基礎を知らないお店は怪しいと思っても間違いでは有りません。スウィングウェイトを合わせる・統一させる意味は全番手同じ硬さに仕上げ「セットとなす」と言う意味ですから ホーゼル長&シャフト長の変化を考えて ステップ位置調整くらいするのが 基礎中の基礎で これではウェイト調整をした意味が殆どなくなってしまい ただ同じヘッドに同一のシャフトを指した 通販でユーザーがDIYで作ったクラブと何も変わらなくなってしまいます。 まあ大手クラブメーカーもこの調整を怠っていますので ユーザーが知らないのは当然ですが。同じスチールを使うプロの方が アマチュアよりも簡単に打てる 番手ごとに打ち方やタイミングを変えなくても良い状態でクラブを使っていることに気付いてはいないのですね。まあ 大量に売る 大量に作ることをベースにしている大手メーカーは出来るだけコスト&手間を省きたいですから 全メーカー・全機種では無いとは思いますが 当然無視することになります。

ドライバー220機種・アイアン240機種ともに詳細なデータを持っています。興味のある方は下記メールで遠慮無くご連絡ください。

shop@hummingbird-sports.com

 <2006年 店長の独り言>

 この仕事をして 既に15年近くの年月が過ぎようとしていますが どうもゴルフする人には「貧乏なお金持ち」が多いような気がするのです。 非常にお金の使い方の下手な人が多く、安物買いの銭失い、というか「お金の意味」が分からない人が多いような気がするのです。

身分相当と言う言葉が有りますが本来日本人の専売特許のような言葉であったと思います。私の観念からすると ベンツやBMW、レクサスに乗っている人がディスカウントショップに行くものではないと思っていますし、よく障害者パーキングに止めてある健常者の車は殆どが高級車です。昔、言われた言葉ですが「ブランド物は中身の無い人が持つもので、中身にある人が持てば紙袋もブランドなのよ。」…と。

特にゴルフをする人の場合、ハンディキャップの少ない人、競技を行っている人ほどその傾向は強くなるようです。 お店に来るとそれらの人は必ず スコアの話、どこどこの有名コースへ行った話、有名な誰々と回った話と中身の無い話ばかりになってしまいます。クラブやシャフトを選ぶ場合、その人のゴルフのスコアは殆ど関係が有りません。上手と言われている人が上手そうに見えるクラブを持つ、のではなく上手な人が持つから何を持っても良いクラブに見える、そんなものでしょう。 

 こんな意味不明なことを叫ぶのもなんですが、「お金は人に払う」ので 「物に払う」のでは有りません。そこのお店や会社の経験やノウハウにお金を払うので物に払うわけではないのです。私のクラブは「正しいゴルフの使い方」を必然的に教えてくれるでしょう。 絶対にそうだ!とは言えないかも知れませんが、少なくとも選び、そして作る私はそう信じていますし、そのクラブの正しい使い方にお金を払うべきで クラブ(物)はある意味どうでも良いと思うのです。 

現在のゴルフをする人は自分の事しか考えていない、そういうお金の使い方をしてしまうのです。お金を使う場合、貰う側を気持ちよくさせないと買う側も気持ちよくなれないものです。英語では「ウィン ウィン シュチュエーション」と言いますが 相手を勝たせないと 自分も勝てないのです。 勿論エンドユーザーだけではありません。現在の大手クラブメーカーは自分だけ勝とうとしています。確かにたくさんの従業員やその家族を養うのには多くの売り上げは必要だと思いますが 今の売っている物や売り方は「緩やかなる自殺」に思えてしまうのです。ゴルフを楽しませてあげる、多少利益は出なくともゴルフをする人が楽しくなってどんどんゴルフ人口が増えていくようなそんなクラブを作って、売らないといずれゴルフは忘れられてしまう娯楽になってしまいます。 幼稚な発想かも知れませんが我々は「夢」、「大人の夢」を売っているのですから。